玄関に行ったら、目隠し用にかけていたマリメッコののれんが、ぎゅっと結ばれていた。
「マ、マリメッコ〜!!!」
と心の中で叫んだ。
そして、おかしくなって吹き出した。
私が衝動買いした、お気に入りのウニッコののれん。
私にとっては、ただの布じゃない。
玄関の生活感を隠せて、空間のアクセントにもなる。
何より、見るたびにちょっと気分が上がる特別なのれんだ。
それが今、ぎゅっと結ばれている。
結ばれたウニッコののれん

おそらく、事の経緯はこうだ。
安静中の私に代わって、バブを保育園まで送り迎えしてくれる母。
バブをベビーカーに乗せる時、のれんが邪魔だったらしい。
だから結んだ。
しかも、かなり容赦なく、ぎゅっと。
不思議とムッとはしなかった。
母に悪気がないのがわかったから。
母にとっては、
「ここに布がある」
↓
「ベビーカーが通りづらい」
↓
「結ぶ」
それだけ。
実務判断が速すぎる。
母とマリメッコ
母はマリメッコ自体は知っている。
我が家にあるファブリックアートパネルのウニッコ柄を見て「素敵!」と言っていたし、以前ホームセンターで「ああいう柄のエプロンないかな」と探していたこともある。
だから嫌いなわけではない。
ただ、母の中でマリメッコは、たぶん「可愛い花柄の布」の延長なのだと思う。
まさか、のれんがこんな値段だとは思っていないだろう。
だからこそ、玄関でぎゅっと結ばれたのれんを見ても、不思議と腹は立たなかった。
インテリアと実用性の狭間で
私にとっては、お気に入りのインテリア。
でも母にとっては、通行の邪魔になる布。
同じものでも、人によって価値はまったく違う。
親子でもこんなに価値観が違うなんて、ちょっと面白いなと思った。
のれんの値段を言ったら、母はきっと驚くと思う。
母の中では、たぶん今も「あの布」なのだから。
きっと産後に母が帰るまで、のれんはぎゅっと結ばれたままだ。

久しぶりに「お母さんと暮らしている感」を味わえて、面白い出来事だった。












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