映画「わたしは最悪。」を見てきました。
過去見た映画の中で、トップ10に入るくらい好きな映画でした…。
キャッチコピーの、人生は選択。時々、運命。って刺さるなぁ…。
ちなみに今回の映画のお供は、生ビールとホットドックです。
私は最悪
監督はヨアキム・トリアー。
学生時代は成績優秀で、アート系の才能や文才もあるのに、「これしかない!」という決定的な道が見つからず、いまだ人生の脇役のような気分のユリヤ。そんな彼女にグラフィックノベル作家として成功した年上の恋人アクセルは、妻や母といったポジションをすすめてくる。ある夜、招待されていないパーティに紛れ込んだユリヤは、若くて魅力的なアイヴィンに出会う。新たな恋の勢いに乗って、ユリヤは今度こそ自分の人生の主役の座をつかもうとするのだが──。
https://gaga.ne.jp/worstperson/
20代後半のリアルな考え方に共感しまくる
冒頭「私の人生はいつ始まるの?」という問いかけからストーリーが始まります。優柔不断に職を転々としているユリヤですが、「もっと自分の輝ける場所があるはずだ。」と思う気持ちにすごく共感しました。
ユリヤは医大に通って医師を目指していたくらい優秀なのですが、その後転職したカメラマンの仕事でもそこそこうまくいっていたりして、なんでもできるからこそ「私にしかできないことをしたい」みたいな気持ちなのかな。
まさに今、ユリアと同年代のワタシもこんな風に思うことも少なからずあります。
30歳前後の葛藤ってユリアと同じように、「私の人生はどうなるの?」の連続なんですよね。
自分の考え方も20代前半とは少し変わってきたり、友人たちの環境の変化もあって、「結婚はするべき?」「子どもは産む産まない?」「このキャリアは正しい?」と、自分も友人も常に考えている気がします。
結婚しないという選択も、転職をして心機一転という選択も珍しくない世の中になってきましたが、やっぱり年齢的な制限もそれなりにあるわけで、色々悩むのがこの年齢ですよね。(と自分に言い聞かせている。)監督ヨアキム・トリアーが本作に関するインタビューで答えていましたが、特に都市部のプレッシャーというものなのでしょうか。
とくに都市部だと色々な人がいて、選択肢も豊富なので、常に選択と周りからのプレッシャーが強い気がします。
社会から「何かスゴいことを成し遂げなければならない」、「自分だけの役割を見つけなくてはならない」などと、過度に期待されているような感覚というか。ユリヤやアクセルをはじめ、そのプレッシャーで行き詰まった都会っ子たちの物語を、僕はずっと描いてきたように思います。個人としての意識を、自分がいる集団とどう擦り合わせていくか。このアイデンティティの葛藤を視覚的に表したかったんです。
個人的には、いい意味でも悪い意味でもグサリとくる映画だったなと思います。
ユリアの選択がどうなるのか、その選択によって周囲の人々に与える影響がリアルに描写されていて、わたしは最悪。の世界観に浸りながら鑑賞しました。笑
共感力が低めのワタシでも「わかる〜!」の連続な映画でしたね…。
同性ということもあり、ユリア視点で見ていましたが、この映画はぜひ男性の感想も聞きたいですね。
あと男性版でもう一本作品を作ってほしい!
映像の雰囲気が最高
公式サイトに「オスロの町と歴史と自然を、35mmで撮影」と記載があって、35mmってなに?と思って検索したら、フィルム撮影ということなんですね。
オスロの街並みや自然が映るたびに、雰囲気のある映像だなぁと思っていたのですが、フィルムで撮影した映像の雰囲気、素敵でした!
あとはオスロの街を照らす太陽の光が本当に綺麗でした。北欧の夏ってあんなに美しいんですね…。
北欧は行ったことがないので、来年の夏にでも旅行に行きたいです…!