我が家の政宗さん、うちに来て早5年。いつの間にか4歳になった。
毎日可愛くて仕方ない。
政宗は一言でいうと、ブリティッシュショートヘアらしい性格をしている。
抱っこが嫌い。でも撫でられるのは大好き。
でも政宗さんはずっとお腹を触らせてくれなかった。
猫のお腹は急所だから、触らせてくれたら信頼の証ってよく聞く。
おそらく家族のなかで、政宗さんから最も愛され信頼されている私だが、それでもずっとお腹を触らせてくれなかった。

子猫の時から、甘えたいときは膝に乗ってくる政宗。
膝の上で、撫でろ撫でろとすりすりする姿は今でもたまらない。
時折私の顔をぺろぺろと舐めてくれる。
それでもお腹は触らせてくれない。
お腹に触ろうものなら、さっきまでうっとりと細めていた目を見開き、容赦無く噛んでくる。
獣医さんでの触診でお腹を触られても無反応なのに、私には容赦がない。
そんなこんなで政宗のお腹は5年間ほとんど触っていなかった。
だがある日、急にお腹が解禁になった。
朝方、政宗さんはいつも寝ている私の上に乗ってくる。
いつもなら政宗が私の顔を舐めて、私は半分無意識に頭を撫でる。
でもこの日は、政宗が私に背を向ける形でお腹の上に座り込んだのだ。
私は無意識に、政宗のお腹を触ってしまった。
「あ、お腹触っちゃった。行っちゃう…」と思ったのに、
政宗は逃げなかった。
それどころか、いつものようにゴロゴロと喉を鳴らし始めた。
さらにお腹を撫でられやすいように、立ち上がってくれる。
可愛い4本の足が私のお腹に食い込む。苦しい。
でもこの機会を逃すわけにはいかない。
私は肋骨に食い込む政宗の足にひいひいしながらも、政宗のふわふわのお腹を撫で続けた。
ふわふわでさらさら。
ぽんぽこりとちょっと張っていて、暖かくて触り心地のいい政宗のお腹。
しばらくしたら、お尻をつけて座り直してくれた。
まだ日も上らない明け方に、ニヤニヤしながら喜びを噛み締める。
それ以来、膝に乗ってきたときにはお腹は撫で放題になった。
ふわふわのお腹を撫でると、政宗の尻尾が顔をくすぐってきてたまらない。

猫は言葉を話さない。でも、こんなふうに少しずつ気持ちを見せてくれる。
政宗のブリティッシュショートらしいツンデレな性格、たまらなく愛おしくて最高。

次の目標は同じベッド眠りにつくこと。
何年かかるやら。。
